2008年07月31日

「闇の子供たち」

続きましては、ミュージックカレイドスコープのコーナー。

このコーナーでは、その時々の話題を、私の方でアトランダムにピックアップしては、それに因んだサウンドをオンエアーさせて頂くコーナーでは御座いますが。

「闇の子供たち」



今日は、今月2日からテアトル梅田やシネマート心斎橋といったちょっとマニアックで個性的な映画作品を提供し続けている関西のミニシアターなどで公開がスタートした、幼児売買春、人身売買などの知られざる闇の実情といった重い内容をテーマに据えた映画
「闇の子供たち」

に少し触れながら、エンドロールの際に流れる「この作品の為に」として、
桑田佳佑

が書き下ろした
「現代東京奇譚」

を皆さんと共に聴いてみたいと思いますが。

「闇の子供たち」。
この映画は「血と骨」(この作品もビートたけし主演で映像化されましたが)等の小説で今や文壇の重鎮ごとき風格さえ漂う
梁石日(ヤン・ソギル)

氏の問題作をベースとし、「亡国のイージス」などのクオリティーの高い作品を世に放ち、その手腕に注目の集まる
阪本順治監督

がメガホンをとり映像化されたもの。
内容が内容だけに映画関係者の間では映像化するのはほぼ不可能とされていたが、今回タイでの大がかりなロケを敢行して、見事実写化することに成功した。

さて、その問題の本筋だが、現代の世の中では人をお金で買うことなど出来ない。出来得る筈もない。確かに、その昔においては凡そ人権を無視した忌わしき奴隷制度などの存在が史実の上には残されてもいるが…。しかし、現代社会においては消滅した筈の人身売買も、実は漆黒の闇に紛れて存在していたのだ。それも罪もないキディ(幼子)達を標的とする、厭らしい欲望を抱く金持ち達の手によって。
タイ在住の新聞記者・南部(江口洋介)は、NGOの職員として現地で活動する音羽(宮崎あおい)とこれまたフリーカメラマンとして現地で撮影を続ける与田(妻夫木聡)の協力を得て、実際にタイを舞台に横行するとされる欲望の代償としての幼児売買、臓器密売の実態に迫るべく取材に乗り出す。そして辿り着いた先には底なし沼のような悪夢が横臥わり、愕然とする3人。どうにかして犠牲となっている闇の子供たちを救うべく懸命な努力を見せる3人だったがもがけばもがく程に残酷な現実がせせら笑うがごとく立ちはだかるのであった…。
最終的には、傲慢で金にまみれた欲望の塊のような我々「日本人」に跳ね返ってくるストーリー展開が、何とも言えず苦々しく心を押し潰すような感じとなる訳ですが…。

この映画に出演しているのが江口洋介、宮崎あおい、妻夫木聡、そして佐藤浩市といった演技に定評のある実力派ばかり。それ故に映画もリアルに観る者の心に響き、圧倒するのである。

「闇の子供たち」



是非機会あれば、この放送をお聞きの皆さんにも、この「闇の子供たち」をご覧いただき幼児売買春、臓器密売の実態を認識して貰い、少しでもこういった問題が解決の方向に向かうように進んでくれたらと私自身も願う許りです。

~ということで、では、この映画のコンセプトに共感して、オリジナル曲として書き下ろしたという
桑田佳佑


「現代東京奇譚」

を聴きたいと思います。

なおこの映画の詳しいことに関しては映画の専用HPが御座いますのでそちらの方をご覧くださいね。

闇の子供たちHP

http://www.yami-kodomo.jp/

また、闇の子供たちHPには違法で人権蹂躙も甚だしい破廉恥な幼児売買や臓器密売をSTOPするためのコードプロジェクトや日本ユニセフ協会のHPもございますので、是非アクセスしてください。


コードプロジェクト

http://www.unicef.or.jp/code-p/index.htm


日本ユニセフ協会

http://www.unicef.or.jp/about_unicef/advocacy/movie080701.html

それでは桑田佳佑で
「闇の子供たち」
の主題歌
「現代東京奇譚」

です。
どうぞ。

(8・3オンエア分)


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Posted by PONーCHANG!(ぽんちゃん) at 07:03│Comments(0)サウンドトラック・映画音楽
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